彼女がこんなにも魅力的であるためには
両腕を失っていなければならなかった
清岡卓行「ミロのヴィーナス」
より
現在、この説明文を国語の授業で扱っている。
作者はミロのヴィーナスを永遠と、何故こうも自分を魅せるのかと問い詰めている。
先生は授業中に
「皆さんの中でも何人か気づいたかもしれませんが、
作者はミロのビーナスが大好きなんです。
好きで好きで好きでたまらないんです」
と述べていた。
そのことは、この文章を読んだ誰もが気付くだろう。
ギリシア神話におけるアプロディーテーの像を
作者はまるで偶像崇拝のように徹底的に賛美しているのだ。
先生が語りで私は作者がミロのヴィーナスが好きなことをあらためて認識した。
その時に、ふと思い当たる節があったので、章をはらんだページをまさぐってみた。
うん、やっぱり。
書いてないのだ。
「ミロのヴィーナス(著・清岡卓行)」
には一切、
「好き」という言葉が見当たらない。
作者はミロのビーナスが大好きな筈なのに、直接「好き」とは表現していない。
「好き」を「好き」と書かず、違う言葉で表現するのが文豪の腕の見せ所なのだろう。
しかし、文豪ならまだしも、人の恋とは時にベタな台詞も必要になる。
表現を披露する前に客が逃げては意味が無い。
男とは、女という天使や女神に惚れたとき、
必死で自分を高めようとしたり、
相手を神話の如く賛美したりする。
しかし実は、天使や女神が欲しいのは賛美などではなくて、
男だけが持つ、ただ一つの言葉なのである。
そして、天使や女神とは持っているハープの糸に球を通しそろばんにし、
いつ男が言葉を口にするか、
そしてどうすればその言葉をくれるか、
いつも計算しているものなのだ。
両腕を失っていなければならなかった
清岡卓行「ミロのヴィーナス」
より
現在、この説明文を国語の授業で扱っている。
作者はミロのヴィーナスを永遠と、何故こうも自分を魅せるのかと問い詰めている。
先生は授業中に
「皆さんの中でも何人か気づいたかもしれませんが、
作者はミロのビーナスが大好きなんです。
好きで好きで好きでたまらないんです」
と述べていた。
そのことは、この文章を読んだ誰もが気付くだろう。
ギリシア神話におけるアプロディーテーの像を
作者はまるで偶像崇拝のように徹底的に賛美しているのだ。
先生が語りで私は作者がミロのヴィーナスが好きなことをあらためて認識した。
その時に、ふと思い当たる節があったので、章をはらんだページをまさぐってみた。
うん、やっぱり。
書いてないのだ。
「ミロのヴィーナス(著・清岡卓行)」
には一切、
「好き」という言葉が見当たらない。
作者はミロのビーナスが大好きな筈なのに、直接「好き」とは表現していない。
「好き」を「好き」と書かず、違う言葉で表現するのが文豪の腕の見せ所なのだろう。
しかし、文豪ならまだしも、人の恋とは時にベタな台詞も必要になる。
表現を披露する前に客が逃げては意味が無い。
男とは、女という天使や女神に惚れたとき、
必死で自分を高めようとしたり、
相手を神話の如く賛美したりする。
しかし実は、天使や女神が欲しいのは賛美などではなくて、
男だけが持つ、ただ一つの言葉なのである。
そして、天使や女神とは持っているハープの糸に球を通しそろばんにし、
いつ男が言葉を口にするか、
そしてどうすればその言葉をくれるか、
いつも計算しているものなのだ。
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私の新しいブログです。
「15でオカマ オカマで女優」から一部記事を持ってます。
おもに日記を書くつもりです。
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「ともちーの思うこと」
(ココのことです)
私の新しいブログです。
「15でオカマ オカマで女優」から一部記事を持ってます。
おもに雑学や評論を書くつもりです。
*
「15でオカマ オカマで女優」
私の旧・ブログです。
15歳~20歳のころにやっていた、日記と評論を兼ねてたブログです。
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